今回は僕の仕事の仕方について少しお話しいたします。
たまにお客様からの質問で、「いつも同時進行で色々なことをやっていて大変じゃないですか?」という質問をされます。確かに楽ではありませんが、馴れだと思います。
それと一つには、今は亡き師の教えがそこにあります。
師の教えとは、「やりながら考えろ!」です。まだ20代若かかりし頃、僕はお題があると腕組みをして考えて、ある程度のカタチが見えてから動き出すタイプの人でした。
でも今は経験と馴れで手を動かしながら、流れの中で線(仕事のスジ)を見つけてやれるように自分を変えました。まさしく「やりながら考える」です。その為には常日頃から問題意識をもって過ごさなくてはなりません。独自の洞察力でモノに触れ、考える訓練を積まなければその時々のパフォーマンスは低下します。
師は「席に着いてからデザインするなよ!」と言っていました。つまり常日頃から考えてアイデアを練る、または頭にスクラップする習慣をつけろと、間接的に教えてくれたような気がします。これは最近の忙しい僕にはピッタリきています。また直ぐに忘れてしまうので書き留めておくのを忘れずにするのもオススメです。そうするとアイデアを練りつつ、常に空っぽの状態を作りだして、脳というハードディスクの情報処理能力がアップします。手を動かし、体を動かす(行動する)。そうすると脳が活性化されて良いアイデアも出てきます。最初に定まった絵を無理に描こうとせず、とにかく描いてみる。手を動かし行動してみる。もしかしたらそれは最初に思い描いたカタチではないかもしれませんが、様々な仕事を同時にハンドリングしながら、また人を巻き込んでやっていくには、それぐらい柔軟な姿勢が求められるのです。またデザインの現場でも最初からゴールが見えていて仕事を依頼してくるケースは年々少なくなってきています。むしろまだ見えないゴールに向かってゴールを創造していく仕事の方が増えてきています。なかなか行動に移せない人は是非真似してみてください。一見効率が悪そうですが、点を一つ置くと新しいアイデアに繋がっていきます。今日はこの辺で…
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